SAP Fiori は、モダンでユーザーフレンドリーなインターフェースを提供するアプリケーション群であり、S/4HANAの導入や利用において欠かせない要素である。本記事では、SAP Fioriに関連するアプリケーション情報を取得できる「SAP Fiori Apps Reference Library」(SAP Fiori Apps Library)について、その目的や使い方、そして一括でFioriアプリの一覧リストを取得する方法を紹介する。
SAP Fiori Apps Reference Libraryとは?
SAP Fiori Apps Reference Library (SAP Fiori Apps Library)は、SAP Fioriに関連するアプリケーションの情報を包括的に提供するオンラインツールである。このツールを利用することで、ユーザは自分が必要とするFioriアプリケーションの詳細な情報や、S/4HANAに関連するアプリケーションの対応状況を調べることができる。

SAP Fiori Apps Libraryの目的と用途
SAP Fiori Apps Libraryの主な目的は、Fioriアプリケーションの情報を取得することである。以下のようなユーザが利用することが多い。
- SAPコンサルタント
- エンドユーザ
- システム管理者
- ユーザの要件に合致するFioriアプリを選定する。
- 業務に対応するFioriアプリの導入を検討する際に活用する。
- 現在利用中のSAPシステムのトランザクションコードに対応するFioriアプリを検索する。
SAP Fiori Apps Library の使い方
SAP Fiori Apps Library の使用方法は非常にシンプルだ。
ユーザは、検索バーに目的のアプリケーション名やトランザクションコードを入力し、必要な情報を取得できる。また、フィルタ機能を利用することで、S/4HANAのバージョンや業務領域に応じた絞り込みが可能である。

SAP Fiori Apps Library のメリット
このツールの大きなメリットは、従来のSAPユーザが、SAPトランザクションコードに対応するFioriアプリケーションを簡単に検索できる点である。
たとえば、従来のトランザクションコードを使用しているユーザが、対応するFioriアプリを探す際に非常に便利である。


検索バーに、T-CODEを入力して検索すれば、対応するFioriアプリが表示される!
SAP Fiori Apps Library の不便なところ
しかし一方で、SAP Fiori Apps Library にはいくつかの制約もある。
たとえば、目的のアプリケーション(T-CODE)を個々に指定しなければならないため、一括で複数のアプリを照会することが難しい。また、複数のアプリケーション情報を同時に比較したい場合にも、不便さを感じることがある。



Fioriアプリを一つ一つ検索するのは面倒だな・・・
一括で一覧をダウンロードできないかな?
Fioriアプリの一覧をダウンロードする方法
これらの不便さを解消するためには、Fioriアプリの一覧リストを一括で取得し、ダウンロードすることだ。
ダウンロードした一覧リストをExcelファイルなどに保存しておけば、ユーザは SAP Fiori Apps Library でアプリケーションを個々に照会しなくても、必要な時に、必要な情報をファイル上で確認することができる。
Fioriアプリの一覧をダウンロードするための、具体的な手順を以下に紹介する。SAP Fiori Apps Library を開いてからファイルにダウンロードするまでの操作は、たったの7クリックだ。



ここからFioriアプリの一覧をファイルにダウンロードするまで、
7クリックだ!
Fioriアプリの一覧をダウンロードする手順
左上の「Categories」より、SAPシステムのカテゴリーを選ぶ。カテゴリーが不明であれば、「All apps」を選んでおけばよい。


「Select all」のチェックボックスを有効にして、アプリを全選択の状態にする。


画面下の「List View」ボタンを押して、List Viewに切り替える。


画面右上にある「Column display settings」ボタン(歯車のアイコン)を押す。


「Select Columns to Display」画面より、「Select All」のチェックボックスを有効にして[OK]ボタンを押す。


画面下にある「Download」ボタンを押す。


「名前を付けて保存」ダイアログが表示されるので、ファイル名を付けて保存する。
(CSV形式で保存される)
ダウンロードしたファイルをExcelなどで開くと、Fioriアプリケーションの一覧リストが保存されているのを確認できる。


Fioriアプリとトランザクションコードの対比
ダウンロードしたFioriアプリケーションの一覧リストを使って、Fioriアプリケーションとトランザクションコード(T-CODE)の対応を確認することができる。
リストでは、FioriアプリケーションのIDは「Fiori ID」列、トランザクションコードは「LeadingTransactionCodes」列である。したがって、LeadingTransactionCodes と同じ行にある「Fiori ID」を見れば、トランザクションコードに対応するFioriアプリケーションを知ることができる。


Fioriアプリの詳細を見たい時
ダンロードしたファイルの列の中に「Link」がある。これは、SAP Fiori Apps Reference Library内の、個々のFioriアプリケーションの詳細が記述されたページへのリンクである。Fioriアプリケーションの詳細を知りたい場合は、この「Link」のURLに直接ジャンプすればよい。


Excel上のURLから直接移動すれば、いちいちSAP Fiori Apps Reference Libraryのサイトに移動したり、サイト内でFioriアプリケーションを探す手間が省けるので、時短になる。



ダウンロードしたFioriアプリ一覧表の情報量はなかなかのもの
ちょっとしたデータベースとして使える
まとめ:Fioriアプリの一覧はダウンロードできる
SAP Fiori Apps Reference Libraryは、Fioriアプリケーションの情報を取得するための強力なツールである。特に、S/4HANAのトランザクションコードに対応するFioriアプリを簡単に検索できる点は、大きなメリットだ。
一方で、個々のアプリケーションを指定する必要があり、一括で複数のアプリを照会できないという制約もある。しかし、この記事で紹介した方法で、Fioriアプリの一覧リストをファイルにダウンロードしておけば、SAP Fiori Apps Reference Library のサイトに毎回アクセスしなくても、PCに保存した一覧表からFioriアプリを探すことができる。
本記事を参考に、SAP Fiori Apps Reference Library を最大限に活用してほしい。
Fioriアプリの一覧表を入手できたら、次は一覧の中にある情報を有効活用しよう。
FioriアプリをURL指定で直接開ことができれば、ブックマークからFioriアプリを直接開くことができる。


SAP GUIを主に使うユーザー向けに、FioriアプリをSAP GUIから起動する方法を紹介した記事は以下。


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